2024年9月4日、5日にブラザーミュージアムにて、東海若手起業塾17期のキックオフ研修を開催しました。
はやくも8月の最終選考会から1ヶ月弱。
キックオフ研修の2日間の目的は
「誰のどんな困りごとに応えるか」を言語化することと、東海若手起業塾の期間中に取り組むアクションを決めること。
社会を変える起業家としての基盤となる当事者理解にフォーカスして、メンターからの問いかけやアドバイスに答えながら、解像度を上げていきます。
そしてこのキックオフ研修で今期の起業家/起業家パートナー・コーディネーター・プロボノの3(4)人のチームのメンバーが初めて対面で集います。対面ならではの緊張感の中、半年間一緒に走るチームとしての結束力を高めていきます。
昨年に引き続き、17期東海若手起業塾にエントリーした起業家のうち、希望者3名にオブザーバーとして参加していただきました。オブザーバーは別室でOBOGによる事業のブラッシュアップを受けたり、17期塾生とチームメンバーがメンタリングでメンターからどんな言葉をもらっているのかを見たりして”東海若手起業塾”を体感していただきました。
《DAY1》
1日目は17期塾生のプレゼンテーションから始まります。
誰のどんな困り事を解決したいのか、事業の内容や今後の展望、さらに東海若手起業塾で半年間取り組みたい事などを全体発表し、メンター陣から質問やフィードバックを受けました。
発表を終えて時間の許す限りメンター陣から質問とフィードバックを受け取ります。
その中には、
「あなたは顧客の困りごとを解決した先の姿を追えていますか?」
「あなたが考える顧客は本当に存在するんですか?確かめましたか?」
「この事業はあなたが仕事をやめてまで真剣に取り組みたい事業ですか?」
などといった厳しい言葉もありました。
そんなフィールドバックを受け止めつつ、午後からはいよいよメンター陣と起業家チームが一緒に机を囲む”関所”(メンタリング)の時間が始まります。
この時間は、メンターの高い視座からのフィードバックや関連する事例の紹介などたくさんの情報が入ってきます。コーディネーターとプロボノが間に入ってメンターの発した言葉の意図を紐解きながら道筋を示して着実に進めていきます。
「あなたの行動がこの業界の市場を縮小させているのではないですか?」
「プレゼンがきれいにまとまりすぎていてあなたの思いが見えてこなかったです。」
このような、これまで考えてくることのなかった視点のフィードバックや、塾生の原体験の徹底的な深彫りによって、言葉に詰まり深く考える時間も自然と増えていきます。
そうして、2回にわたるメンタリングとチーム作業のなかで、各チームそれぞれ課題が明確に浮かび上がってきました。
・ビジョンを具体的なシーンとして描くこと
・顧客のペルソナを設定すること
・関連制度、団体を洗い出すこと
・顧客となりそうな人にヒヤリングすること
など、塾生たちは明日の朝までにこなす宿題を決め、全体の場で宣言をして1日目が終了します。
《DAY2》
まず塾生から昨夜自分で宣言した宿題の状況を共有してもらいます。一晩のアクションで、塾生の表情が引き締まった印象がありました。
塾生の熱い思いに応えるように、メンターから2日目のスタートを切るにふさわしい力のこもった言葉が伝えられます。
そうして2日目も引き続き、チーム作業と関所が始まります。
各回の関所が終わるごとに、メンターたちは集まって起業家チームの状態を共有します。塾生はどこにつまづいているのか、どんなアクションにつなげていけたらいいのか、など時間いっぱい話し合い、メンターもチームとして徹底的に塾生をサポートしていきます。
そんなメンターの熱意も受け取るように、起業家チームも事業のビジョンやギャザリングデイ・中間研修までのアクションが徐々に絞られていきます。
2日間という限られた時間の中でもどんどん洗練されていきます。
DAY2では各チーム計3~5回のメンタリングを終え、最終的に
・誰のどんな困りごとに応えるか
・17期起業塾終了時の目標
・ギャザリングDAY(10/9)までのアクションプラン
・中間研修(11/27.28)までのアクションプラン
の4つをまとめていただきました。
4つのアクション宣言をしてメンターからのメッセージを受け取りキックオフ研修は終了となります。
最後に、起業家・メンター・コーディネーター・プロボノの皆さんからの感想を一部シェアしたいと思います。
まずは塾生からの宣言から。
「やるべきことが整理された。ギャザリングまでにヒヤリングと行動観察を徹底して、顧客の本質的な困りごとを見つけ出したい。」
「自分の原体験を整理することでビジョンを掲げることができた。ステークホルダーが明確になったのでより対象を絞ってヒヤリングしていきたい。」
次に、メンターからのメッセージです。
「この2日間ではこれまでの原体験を振り返ってきたが、今後大事なのはこれからの原体験。それを大切にしてください。」
「起業家はやってなんぼです。いかにかっこいい計画、きれいごとがあっても行動しないと社会は何も変わらない、口ばかりのやつになります。今日宣言したギャザリングまでの行動を、達成してください。こういう社会的事業で起業することは、結構苦しいです。ですが、視座が上がったところで景色が変わります。失敗してなんぼですので、恐れず、仲間がいる時に失敗できることに感謝して進んで頂ければと思います」
次回17期生が集まるのは、10月9日のギャザリングDAYです。
今日宣言したアクションがどこまで実践してこれたか、東海若手起業塾OBOGも参加する場でさらに練って深めていきます。
起業家チーム一丸となってアクションが積み重ねられていくことでしょう。
事務局も全力でサポートしていきます!17期の起業家の成長が楽しみです。