キーワードはプリンターとSDGs?ブラザー社員向け研修「Business Socialize Camp 2019」レポDay1

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5月24日に、ブラザー工業の社員向けに「Business Socialize Camp 2019」を開催しました。

 

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「Business Socialize Camp 2019」は、「ビジネス」と「ソーシャル」が分けられない時代の中で、社会の変化を体感しこれからの道をイメージしよう、という研修で、東海若手起業塾のスピンオフ企画として、5月から全3回に渡って開催していきます。

 

講師は、イノベーションファクトリー代表取締役の中島康滋さん

 

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1日目となるこの日のテーマは「Social&Business」
SDGsをキーワードに、社会課題と企業の関係をひもといていきます。

 

この日の研修は、まずポストイットに「社会課題」を書くことからスタート。

 

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「人口減少」「高齢者の車の事故」「いじめ」など、近年ニュースにもなっているキーワードが並んでいきます。

 

ここで中島さんは「社会課題と企業の関係」と題して、こう話します。

 

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ESG投資といって、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)に配慮している企業を重視する投資が進んでいます。

 

社会課題解決が世界レベルのイシューとなっている中で、SDGsは、共通言語の役割を果たしています。

 

企業やソーシャルセクターが手法が異なる方法で社会課題に取り組んでいても、同じ目標に向かっている、というのが分かるようになっているんです。」

 

SDGsの概要や、17の目標を学んだところで、次は最初にポストイットに書いた社会課題は、SDGsのどの項目に当てはまるかをチームで考えて、模造紙に配置していきます。

 

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さくさくと話し合いが進むグループもあれば、なかなかペンが進まないグループも。

 

グループワークの様子を見て、中島さんは「障がいを持つ方とそのご家族」を事例にこう続けます。

 

「障がい者の雇用という点では、目標8の”働きがいも経済成長も”。
障がいの有無に関わらない世界という点で、目標10の”人や国の不平等をなくそう”などが当てはまります。」

 

ここで8番と10番に当てはまるのが正解です、というのはSDGsの本質ではなくて、障がい者であることで貧困になったり、教育が受けられなかったり…と色んなものに影響が出てくるんです。分類してみて全部に当てはまるじゃん!と思って、悩んだ方もいると思います。」

 

「障がいをとってみても、いろんなものに関連しているので、障がい者団体に寄付をするだけではなくて、雇用したり、家族の支援をしたり、障がい者の事業者へ業務を依頼したりと、色んな方法でアプローチすることができます。」

 

SDGsと社会課題の紐づけをおこなった後は、実際にブラザー工業の製品を例にワークを進めます。

 

この日の題材は、ブラザー工業のプリンター。

 

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「プリンターを作る、売る上でどんなことが起きるのか、どんな人が使っているのか、どんな人は使えないのか。

 

プラスに起こることは何か、マイナスに起こることは何か、そして皆さんが考えた社会課題にどう影響するかを考えてみてください。」

 

プリンターを作る過程で起きること、使う過程で起きること、作った結果起きること…

 

ビジネスとソーシャルは分けられない、という言葉通り、どのグループでも社会課題とプリンターの関係が活発に議論されていました。

 

最後には「プリンターを作ることで雇用を創出することで、”人の不平等をなくそう”と”働きがいも経済成長も”」「高価で貧困層が使えない」「レーザーは電力を使う製品なので、エネルギーに影響する」など、さまざまな視点での意見が出ました。

 

中島さんは「手に印刷してもいいインクとか、使っていない人はどうしているのかとか、という発想をしていると、プリンターを使わない人の層とか、別のものを入れるとか、シーンや想定を変えてみると発見できることがあります。

 

プリンターという枠にとらわれているのではなく、引き続き考えてみてください。」と結びました。

 

(@事務局 古井)