ボランティアから事業化へと舵切り。 留学生も、企業も安心できる仕組みを作る!
ほぼ一人のボランティアから始まった起業
東海若手起業塾にエントリーした時は、まだサラリーマンとして人事の仕事をしながら、ボランティアで外国人の就職支援をやっていました。 当初は、私自身が就職氷河期に大変な思いをしながら就職をして人事になったバックグラウンドを生かして、講演をしたり学生の質問に答えたりする活動をしていました。 そこから、ブログを立ち上げて就活ヘルプデスクをオンラインで立ち上げて、全国からの無料相談に乗るようになりました。
東海若手起業塾との出会いは、当時の活動を新聞に取り上げてもらった時に、事務局の方から声をかけていただいたのがきっかけです。 正直、当時の仕事が面白い仕事で忙しくもあったので、起業をするかどうかも決まっていなかったんですね。 ただ、ボランティアでやるにはほぼ自分一人でという形が限界だということも感じていました。 事業化できる確信はなかったのですが、この活動は社会に必要な機能だと感じていたので「事業化にはどうしたらいいかを考えたい」と思ってエントリーすることになりました。
モデルを大きく変え
学生も企業も安心できる仕組みへ
元々のサービスは学生を対象としていたものだったのですが、学生からは収益をあげられません。根本的な収益モデルに問題があり、当時のメンターの方にも「このビジネスは儲からない」と言われてしまいました。 そこで、企業を収益源にするモデルに大きく変更し「学生に付加価値をつけて企業に紹介して、その後のフォローもおこなう」事業を設計しました。 留学生に対しては「日本組織なじみ塾」というプログラムで、実践の中で日本の組織で働くことを学んでもらいます。アルバイトの中でカイゼンに取り組み、その中でチームワーク、日本語コミュニケーション、問題発見・解決能力を身につけ、自分のPR材料にします。 入社後は社員研修として3年間研修を行い、最後は海外に戻って、現地のキーマンになってもらうことを目標としています。
介護人材で
母国と日本を繋ぐ新事業
3年前から、中国人の介護人材を養成する事業を始めました。介護人材に困っている企業が多いこと、そして私自身、自分の母国(中国)のために何かしたいと思っていたのがきっかけです。 この事業は、中国の看護学校と日本の介護系の大学を提携させ、看護学生に中国で日本語を勉強してもらってから日本の介護系の大学に留学して介護を学び、卒業後に日本で介護の仕事をしてもらう仕組みです。 日本も中国も高齢化が進み、目に見えて介護人材が足りなくなって来ています。また、日本の学校としても学生が欲しく、中国の学生にとっても学歴が欲しいというニーズがあるんです。 企業と学生にとって、どちらにとっても安心してもらえるような事業を作りたいですね。
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当時の自分にとっては試練、 今の自分にとっては実家
当時の自分にとって、東海若手起業塾は試練の場所でした。自分が試される風を受けて、自分の気持ちを試されましたね。 ただ、今は実家のような場所だと思っています。 お嫁に行っても自分の実家があるように、自分のお母さんがいて「あとは、自分で頑張ってね」と言われているような感覚ですね。 私はやりたいことがはっきりしていたこともあり、社会的な影響をどう広げていくのか?という観点を起業塾で得られたと思います。