【イベントレポート】岐阜×静岡の起業家ト—ク!地域で育む中高生のキャリア教育

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先日5月19日に東海若手起業塾15期募集説明会&トークイベント【第2弾】
岐阜×静岡の起業家ト—ク!地域で育む中高生のキャリア教育を開催しました!

ゲストは、岐阜県関市で、中高生向けのキャリア教育事業を行っている、NPO法人せき・まちづくりNPOぶうめらん 代表理事の北村隆幸さんと、静岡を拠点に、すべての中高生が自らのポテンシャルに気づき、個性と能力を発揮できる社会の実現を目指して活動するNPO法人しずおか共育ネット代表理事の井上美千子さん。

 

まずはゲストのお二人から、事業紹介、そしてこの日のテーマである岐阜×静岡の起業家ト—ク!地域で育む中高生のキャリア教育についてプレゼンしていただきました。

■ゲストプレゼン・北村さんより■

北村さんは、岐阜県関市出身。名古屋大学を卒業後、2007年にNPO法人ぶうめらんを立ち上げ、市民参加型フリーマガジン『ぶうめらん』を創刊。現在は、NPO法人ぎふNPOセンター副理事や岐阜医療大学非常勤講師を務め、高校生全員に配布するフリーマガジンも制作しています。「若者が関市にUターンして暮らし続けるための課題を解決する仕組みを作りたい!」という熱い想いを持っているとプレゼンしてくれました。

 

モットーは、「関市が日本一高校生のチャレンジがしやすいまちにするために、関市全体の応援で実現する」

 

学校の中に入り込み、高校1年生と合同で副読本「まちなかキャンパス」の作成や高校生が地域の企業と話す場として「関ジモト大学」を開催し企業30社との連携をしています。高校生が地域の多様な大人と出会って取り組みをした結果、郷土愛が生まれ、「関市で働きたい!関市に居なくても外から支援したい!」という声が聞こえてくるようになってきているそうです。

 

このように、企業との連携のような「仕組み」での課題解決に取り組むようになった背景について、、「東海若手起業塾のメンターの方に言われた『社会を変えることではなく、社会によさそうなことをしていないか?』という問いが大きいです。今ではキャリア支援を学校の中からも外からも体系的にアプローチできてきていると感じています。」と話してくれました。

■ゲストプレゼン・井上さんより■

井上さんは、認定キャリア教育コーディネーターとして、静岡県で、キャリア教育コーディネート・探究学習コーディネート・居場所作りに取りくんでいます。団体としてのコンセプトは「全ての中高生が自らのポテンシャルに気づき、個性と能力を発揮できる社会の実現」で、中高生・大学生・大人が共に学び合える活動を行っています。

具体的には、「対話事業」として、定時制高校内でのカフェの開催や将来を考えるワークショップ、「架け橋事業」として、職業人インタビューや社会人講師コーディネートを通じての「共育」を展開しています。

親でも友達でもないナナメの関係を大事にしており、多様なつながりの場の環境を整えるというハード面と、社会的な経験の機会提供というソフト面の両者から、中高生の生き抜く力を育むことができるようになってきたと肌で感じているそうです。

東海若手起業塾に参加した2016年には、「私とは真逆の数字に強いプロボノの方が作って下さった資料が今も生きていて、当時のディスカッションがあっていまの事業があるとひしひしと感じている」と語ってくださいました。

プレゼンのあとは、本日のテーマについてのクロストークへ。

 

■クロストーク■

古井:キャリア教育事業に関して、ビジネス的な収益構造はどのようになっているのでしょうか?

北村:フリーマガジンは年間700万円、授業の委託のキャリア支援は300万円ですね。寄付や民間の助成金が多いです。

井上:私は北村さんと違い、寄付がほとんどないです。県や市からの委託事業が約800万円、学校や企業と連携した事業が約800万円くらいです。

古井:今日のテーマは「地域で育む中高生のキャリア教育」ですが、地元企業や学校とは、どのような段階を踏んで繋がっていったのでしょうか?

北村:たまたまキャリア支援のイベントで学校に所属するキーマンの先生とお会いして、その方が地域連携やりたい!とおっしゃっていて、繋がったことで広がっていきました。

井上:私は学校に話に行ったら、門前払いされた経験があります。学校側も、信頼できる組織と一緒にやりたいという思いがあると思うんです。実績のない団体は信用してもらえないので、高校は裏口から入るということを学びました。

もう1つは、行政の委託系の仕事は、委員会から入るというのも一つの手としてあると気づき始めました。

古井:なるほど…! キャリア支援の分野は、予算の獲得も、関係性構築も難しいですよね。ほかに工夫されていることや、実践して気づいたことはありますか?

井上:行政の方と一緒に仕事したい場合、委員会から入ることが大事な理由として、現状の地域教育の課題点や、他の地域の先行選事例を発言していくことで信頼されていくということがあるのではないかと思ってます。

北村:それは静岡市という大きな都市ならではですよね。逆に関市などの少し規模の小さい都市は担当者の方としっかり話をして、その方に事業の共感をしていただくことを大事にしたらいいのかなと感じています。

―東海若手起業塾に入ってお二人は、何がどう変わりましたか?-

北村さん:なによりも同期の方やOBやOG、メンターの方までたくさんの仲間に相談できたことで、新しく取り組むきっかけがたくさんあったことが本当によかったなと思いました。

井上さん:ロマンはあるけれど、そろばんはできなかった私でしたが、メンターの方のおかげで事業がぐぐっと進み、今の仕組みづくりに繋がっていると思います。

―最後にテーマの振り返りと参加者へのメッセージをお願いします!―

<北村さんより>
自分と違う分野の起業家の人のチャレンジをすぐそばで見れることが東海若手起業塾の強みだと思ってます。半年間、全力で一緒に走ってくれる仲間に出会えると思います。

<井上さんより>
自分の熱い思いを持続可能な事業にして行くのはすごく大変でしたが、思いを形にするためのノウハウも考え方を学ぶことができたので、迷っている方には、ぜひおすすめしたいです。

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